【ハヤブサ消防団】犯人ネタバレと原作の結末、感想と考察まとめ。

2023年09月22日

ドラマ最終回レビューを更新しました。

『ハヤブサ消防団』原作のレビューと考察です。※結末や犯人に関するネタバレが一部含まれるのでご注意ください。

『半沢直樹』『下町ロケット』などで知られるヒットメーカー・池井戸潤氏が手掛けた異色のミステリー小説

主人公は”横溝正史の再来”と称される若き作家・三馬太郎。移住先の田舎町で連続する放火事件の謎に迫ります。

2023年7月13日に中村倫也さん主演で待望のドラマ版がスタート。ドラマをより楽しむために、原作のストーリーを予習しておきましょう♪

ハヤブサ消防団ドラマ情報
放送スタート放送日時
2023年7月13日~木曜よる9時~
放送局エピソード数
テレビ朝日系全9話
原作脚本
池井戸潤香坂隆史
音楽エンディング曲
桶狭間ありさちゃんみな
「命日」
ハヤブサ消防団視聴率
第1話第2話第3話第4話
10.5.%9.4%7.5%8.4%
第5話第6話第7話第8話
8.8%9.6%8.6%10.1%
最終話
10.6%

ハヤブサ消防団の結末ネタバレ

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ハヤブサ消防団のあらすじ解説※ネタバレ含む

【↑ドラマ版の予告動画】

ハヤブサ消防団はこんな物語♪あらすじをサクッと解説。※ネタバレあり

▼▼▼

主人公は東京で暮らすミステリー作家の三馬太郎。地方での取材の帰り、亡き父親の故郷・ハヤブサ地区を訪れた太郎は、この平和で穏やかな地をたいそう気に入り、移住を決意する。

移住後まもなく、地元の消防団に加入した太郎は、この田舎町で謎の放火事件が相次いでいることを知り、さらに住人たちを巻き込んだ殺人事件に遭遇。

持ち前の推理力を活かし、事件の真相を暴こうとする太郎は、想像を絶する巨大な陰謀に巻き込まれていく…!

その土地には《触れてはいけない闇》が潜んでいた…。

舞台は、銀行でも企業でもない!山あいの《小さな集落》で起きた不可解な連続放火、そして殺人――!?

稀代のヒットメーカー・池井戸潤氏の真骨頂である、新機軸ミステリーがついに登場!

出典:テレビ朝日 ハヤブサ消防団公式サイト

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ハヤブサ消防団の原作は?

ハヤブサ消防団 原作の情報です。

『ハヤブサ消防団』(ハヤブサしょうぼうだん)は、池井戸潤による日本の小説。『小説すばる』(集英社)にて、2021年6月号から2022年5月号まで連載された。2022年9月5日に同社より単行本が発売された。

2022年12月にテレビドラマ化を発表。2023年7月よりテレビ朝日系列で放送。

出典:Wikipedia ハヤブサ消防団

原作の登場人物。ネタバラシあり

ハヤブサ消防団 原作に登場する重要人物をご紹介します。

  • ()はドラマのキャスト。
  • 一部ネタバラシが含まれます。
  • 山原という姓がやたら多いのは田舎の集落特有のもので、みんな家族という訳ではありません(さかのぼると遠~い親戚ではある)。

三馬太郎(中村倫也)…みま たろう。年齢35歳。職業はミステリー作家。5年前に作家デビューし「横溝正史の再来」と高く評価されるも、二作目以降がヒットせずスランプに突入。7年前に亡くなった父の生家があるハヤブサ地区に移住する。

山原賢作(生瀬勝久)…消防団員。本業は林業会社の経営者。放火の被害にあい、太郎とともに犯人を追う。

信岡信蔵(金田明夫)…※ドラマ版の名前は村岡信蔵。ハヤブサ地区がある八百万町の町長。死去した父・山原信匡が悪名高い金貸しだったため幼少期にイジメを受け、ハヤブサ地区が嫌いになる。父の死後に母方の信岡に改姓。町長となった現在もハヤブサ地区を憎んでいる。

山原展子(小林涼子)…町長の父である山原信匡と愛人の間にできた娘。太郎の実家のアルバムに写真があった。この物語のキーパーソン。

立木彩(川口春奈)…年齢28歳。映像クリエイター。3年前に東京からハヤブサ地区に移住してきた美女。人に言えない過去を抱えている。

真鍋明光(古川雄大)…年齢35歳。太陽光発電会社の営業マン。放火事件の容疑者。

「ハヤブサ消防団」主演の中村倫也さんとヒロインの川口春奈さんは2010年放送のドラマ「ヤンキー君とメガネちゃん」以来、13年ぶりの共演となります。

ハヤブサ消防団 原作の結末と犯人をネタバレ

ハヤブサ消防団の原作小説の犯人をネタバレ

『ハヤブサ消防団』原作小説のあらすじを結末までザックリ解説

※一部ネタバレが含まれます。

※犯人の正体をネタばれしています。

▼ここから▼

物語の冒頭、スランプ中のミステリー作家・三馬太郎(中村倫也)は、八百万町ハヤブサ地区にある亡き父の生家を訪れます。※八百万町=やおろずちょう。

この家は太郎が幼少期に住んでいた家で、父の死後に太郎が相続していました。しかし東京で暮らす太郎はそのことをすっかり忘れており、不動産会社からの通知でようやく思い出したのです。

”桜屋敷”と呼ばれる生家に到着した太郎は、美しい田園風景とこの屋敷にインスピレーションを受けまくり、ここに移住することを決意。東京のマンションをスパッと解約しました。

▼▼▼

移住からまもなく、太郎はハヤブサ地区の自治会の飲み会に参加。熱烈ウェルカムされた太郎は、あれよあれよという間に消防団への加入が決定!

迎えた消防団加入式のさなか、不審火が発生します。消火活動も虚しく民家は全焼…。

ここで太郎は衝撃事実を知ります。実はハヤブサ地区ではここ最近不審火が相次いでおり、今回で3件目だというのです。

放火犯の正体は不明ですが、山原浩信(ドラマでは浩喜)という村の不良に疑いの目が向けられます。

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ハヤブサ消防団ネタバレ:あやしい太陽光発電会社。犯人の正体は?

その後も放火が相次ぎ、消防団員の山原賢作(生瀬勝久)や町長の村岡(金田明夫)の家までもが被害に。さらに容疑者だった山原浩信も遺体で見つかります。

今やすっかりハヤブサ地区守るマンと化した太郎は、独自の推理と調査で怪しい男をロックオン。シン・容疑者に浮上したのはソーラーパネル会社の真鍋明光(古川雄大)という営業マンです。

真鍋の怪しい点は2つ。

  1. 町の不良・山原浩信が放火犯であるかのような噂を流していた。
  2. 放火被害者の多くが事件後に土地を手放しており、それを真鍋の会社が買い取っていた。

怪しすぎる真鍋とソーラーパネル会社…!しかし太郎の考察は壁にブチ当たります。どの不審火の時にも真鍋には確固たるアリバイがあったのです。

ネタバレ:犯人とカルト教団、ソーラーパネル会社の接点

ハヤブサ消防団のカルト教団をネタバラシ

太郎は3年前にハヤブサ地区に移住してきた映像クリエイターの立木彩(川口春奈)、消防団員の山原賢作(生瀬勝久)、寺の住職の江西佑空らと協力し、放火事件の捜査を進めていくことに。

やがて太郎たちは、真鍋が勤めるソーラーパネル会社が、あるカルト教団と繋がっていることを突き止めます。この教団は真鍋の会社を隠れ蓑にして活動資金を稼いでいたのです。

村人のなかにも信者が複数おり、郵便局長もその一人でした。局長は太郎たちに疑われたため教団に消されてしまいます。

聖母・山原展子(小林涼子)

放火事件に教団とソーラーパネル会社が絡んでいることはほぼ確定。しかし分からない事がひとつあります。なぜ彼らは犯罪を犯してまでハヤブサ地区の土地を欲しがるのか?

教団の過去を探る太郎は、村に古くからある”山原”という家系にそのヒントを見つけます。そして、今から数十年前に亡くなった山原展子という複雑なルーツを持つ女性にたどり着きます。

この展子(のぶこ)こそがハヤブサ地区とカルト教団、そして不審火をつなげるキーパーソンだったのです。

ドラマ版では山原展子を小林涼子さんが演じる。

ネタバレ:山原展子とは?

かつてハヤブサ地区に住んでいた”山原信匡”という悪名高い金貸しの娘。信匡と愛人との間に生まれた展子は、出生後に信匡の本妻の息子・信岡信蔵(町長。ドラマ版の名は村岡信蔵)の妹として育てられた。その後、展子は江西家に養子に出され、住職・江西佑空の義理姉となった。病気のため29歳で死亡。

※超絶ヤヤコシイですが、展子は町長の腹違いの妹で、江西住職の義理の姉ということになります。

※ドラマ版の展子は江西住職の”義理の妹”という設定。町長とは無関係でした。

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幼少期に母を亡くし、苦労の連続だった展子。大人になってからも会社が倒産するなど不幸があいつぎ、色々疲れちゃった展子は教団の信者になりました(教祖とは過去に海外で偶然出会っていた)。

税理士の資格を持つ優秀な展子は運営不振だった教団を立て直し、最高幹部にまで上り詰めたといいます。

展子の死後、迷走した教団は凶悪事件を起こし(脱退した信者たちを殺害)、教祖は逮捕され、解散状態となります。

しかし一部の信者たちは影で活動を続け、教団の復活を目論んでいました。例のソーラーパネル会社は、教団の残党で構成された会社なのです。

ちなみにこの会社の代表は、かつて教団の顧問弁護士を務めていた杉森という男です。この男が現在の教団の実質的なボスになります。

教団がハヤブサ地区の土地を狙う理由

信者たちが教団復活の足がかりとして選んだのがハヤブサ地区。なぜならココは信者にとっての”聖地”。偉大なる聖母・山原展子の出身地ですから。

この地に『山原展子をまつる施設』を建て、布教活動再開の拠点とする。教団が放火してまでハヤブサ地区の土地を欲しがる理由はコレです。

放火&殺人事件でリーダー的役割を果たしていたのはソーラーパネル会社営業マンの真鍋(古川雄大)。彼は町に住む信者に放火を指示していたのです。

容疑者とされていた村の不良・山原浩信(ドラマでは浩喜)は無実で、放火を目撃したため真鍋に始末されていました。

その真鍋は、信者たちの嘘の証言によりアリバイが守られていたのです。

立木彩(川口春奈)の正体も判明…からの結末へ。太郎vs犯人!

太郎は自分たちの情報を教団に流している”裏切り者”を見つけようとします。

まず太郎の身近な町民が真鍋と通じている内通者でした。彼も信者だったのです。※ドラマ版では消防団員のひとり徳田省吾(岡部たかし)が内通者&放火犯だった。

次に、山原展子の義理の弟(ドラマ版では義理の兄)である江西住職(麿赤兒)にもスパイ容疑が。実はこの男、教団の幹部だったのです。

しかし、住職への疑いはすぐに晴れます。彼は入信者ではなく、山原展子の身内という理由だけで、教団が”勝手に”幹部扱いしてただけでした。

最後に意外な人物の裏切りが判明します。まさかの太郎お気に入りの美女・映像クリエイターの立木彩(川口春奈)ですΣ(゚Д゚)

実は彼女は教団の元信者で、一度は教団を抜けたものの、運悪く信者の真鍋に見つかってしまい、脅されてスパイとして利用されていたのです。

※ドラマ版の彩は一度も教団を抜けておらず、自主的に教団に協力していた。

※彩が新たな聖母の候補として教団に迎え入れられたエピソードはドラマ版のオリジナル。

物語はクライマックスへ

全てを知った太郎は教団に狙われてしまいます。さらに彩もターゲットに…!

太郎は彩を救うため、信者を引き連れて襲撃に来たラスボス・真鍋との最後の戦いに挑むのでした…【完結】

※結末は詳しく書きませんが(読んでのお楽しみ)、最後は消防団員たちが太郎に加勢し、真鍋や他の信者、さらにソーラーパネル会社の代表らに法の裁きが下るというスッキリなラストでした。

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ハヤブサ消防団の原作小説を読んだ感想と考察※ネタバレあり

ハヤブサ消防団の原作の感想

『ハヤブサ消防団』原作小説を読んだ感想です。※ネタバレあり

『犬神家の一族』『八つ墓村』など探偵・金田一耕助シリーズの著者として知られるミステリーの大御所・横溝正史。その再来と期待される小説家・三馬太郎が本作の主人公でした(スランプ中だけど)。

横溝作品を踏襲するオドロオドロしい描写がさぞかしてんこ盛りなんだろうな~とビクビクしながら読み始めましたが、実際は怖いシーンはそれほど無く、前半はむしろ平和的ε-(´∀`*)ホッ

東京から来た太郎がのどかな田舎町に溶け込んでいくエピソードや、美味しそうな郷土料理、荒々しいけど人情味あふれる町人たちとの触れ合いシーンなど、微笑ましい描写が続きます。

特に面白かったのが、消防操法大会のシーン。この腹筋崩壊不可避の爆笑シーンがドラマでどう描かれるのか楽しみです。

怖かったのは、信者の老婆が墓地で不気味に笑うシーンくらいかな。フフフ、軽くトラウマです^^;。

犯人探しがスタート

そんなこんなで放火事件の犯人探しが始まります。小説家が主人公ということで、刑事モノや探偵モノとは一味違った切り口で捜査が進んでいく展開が斬新でした。

太郎の『上辺だけでなく、人の本質を知ろうとする』作家として矜持というかスタイルが、そのまま読者へのわかりやすい解説に繋がっており、多くの登場人物で賑わうこの作品をストレス無く読ませてくれました。

▼▼▼

物語が加速していくのは後半から。謎のカルト教団とハヤブサ地区との接点が明らかになっていく圧巻のゾクゾクタイム

とくに山原家の家紋と教団のシンボルマークの類似性に気づくシーンや、彩の正体が明らかになるシーンは戦慄ものでした。

結末と山原展子の悲劇…

そしてこの物語のキーパーソンである山原展子という影のヒロイン。不幸のどん底にいた彼女は宗教に救いを求め、教団を立て直すという新たな生きがいを見つけ、のちに29歳という若さでこの世を去っていました。

教団がおかしくなり始めたのは展子の死後なので、彼女が生きていれば今回の悲劇は起きなかったはず。彼女の死は、ただの信者が”狂信者”になるキッカケだったのです。

※ドラマ版の教団は、展子の不治の病を利用しようとするなど、展子との出会いからすでにブラックだった。

封建的で閉ざされたハヤブサ地区。その密室のような世界で起きた凶悪事件を解決できたのは、三馬太郎が新たな風を吹き込んでくれたからに他なりません。

太郎は幼少期に作文に書いた『ハヤブサは僕が守る』という誓いを見事に果たしたのです。

彼の移住は屋敷を残してくれた亡き父、そして無念の死を遂げた山原展子の導きにあったのかな~と、運命的なものを感じる読後でした。

『下町ロケット』『陸王』『半沢直樹』などで知られるヒットメーカー・池井戸潤氏の作品ではありますが、今作は得意の銀行ネタや企業ネタは封印されており、純粋なミステリー小説として楽しむことができましたよ。

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ドラマ版の犯人と結末は?

気になるドラマ版の結末ですが、ドラマ化にあたり、池井戸潤氏は取材でこう語っています。

「まだドラマの脚本を全部は拝見していないんですけど、小説と違う展開になっていくので、小説を読んだ人も盛り上がってくると思います」

出典:毎日新聞「ハヤブサ消防団」池井戸潤インタビュー

ドラマ版では原作小説とは違った結末や犯人が用意されているのかも?これは…楽しみ!

原作では描かれなかった太郎と彩のその後のロマンス(結婚とか?)あったら嬉しいな~!

ドラマ関連の記事もUPしていく予定なので、たまにチラ見しに来て頂けると嬉しいです☆

以上、ハヤブサ消防団のネタバレ・考察・レビューまとめでした。最後までお読みいただきありがとうございます(*^^*)

おまけ:ドラマ版の結末は新聖母『アビーさん』が登場するなど”教団の存続”が示唆されていましたが、原作の教団は存続無しでジ・エンドしてました~。

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【ハヤブサ消防団】最終回ネタバレ感想。映子さんの正体、太郎の父が展子の写真を持っていた理由などが判明。

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