【危険なビーナス】栗原英雄が演じる康治の過去とサヴァン症候群の研究記録の行方

2023年11月28日

【危険なビーナス】に登場する矢神康治のネタバレまとめです。

ドラマ版では栗原英雄さんが演じている、ほぼ寝たきりの康治さん。一体どんな人物なのか?その正体と衝撃の過去を原作小説より解説していきます。

【注意】この記事には原作の内容が一部含まれます。※結末や犯人はネタバレしていません。

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栗原英雄が演じる矢神康治とサヴァン症候群

危険なビーナス栗原英雄の研究

【危険なビーナス】栗原英雄さんが演じる矢神康治の人物紹介。

  • 【年齢】…原作では70歳くらい(ドラマ版は68歳)
  • 【職業】…医師。脳の研究者。現在は病のため寝たきり状態で余命わずか。
  • 【妻】…禎子(斉藤由貴)。禎子は前夫の一清を病気で亡くした2年後に康治と再婚した。
  • 【子】…矢神明人(染谷将太)、手島伯朗(妻夫木聡)。※伯朗の義父にあたる。
  • 【伯朗との関係】…母の禎子が康治と再婚したことで、伯朗は矢神家の一員となった。しかし伯朗は20歳の時に矢神から籍を抜き、姓も手島に戻した。現在 伯朗と矢神家は法的に無関係。

参考:危険なビーナス TBS

ちなみにドラマ版の康治は矢神家の自室で療養していますが、原作では矢神総合病院に入院中という設定になっています。

康治が禎子(斉藤由貴)と再婚した経緯

矢神康治(栗原英雄)と手島禎子(斉藤由貴)は今から約35年前に出会いました。

この時 禎子には手島一清という画家の夫がいましたが、重い脳腫瘍を患い闘病中。息子の伯朗(妻夫木聡)は当時3歳くらいです。

余命わずかの一清を患者として引き取ったのが、医師の矢神康治だったのです。

【解説:一清が康治の患者になった経緯】

康治に一清を紹介したのは義妹の矢神佐代(麻生祐未)。佐代は一清の妻・禎子(斉藤由貴)の高校時代の同級生で、同窓会で再会したとき、禎子は夫の病を佐代に相談していた。これが康治に伝わり、一清を引き取るキッカケになっていた。

2年後、一清は病状が悪化し、残念ながら死亡(T_T)。未亡人となった禎子は康治と再婚し、伯朗の異父弟となる明人(染谷将太)を出産しました。

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母・禎子(斉藤由貴)が明人についたウソ

上記の通り禎子(斉藤由貴)と矢神康治の出会いのキッカケは『康治が一清を患者として引き取ったこと』です。

しかし禎子は成長した明人(染谷将太)にこの事実を伏せ、『康治さんとの出会いのキッカケは、前のお父さん(一清)が描いた絵を、康治さんが画廊で偶然見つけて興味を持ったことなのよ』とウソを言っていました。

いったいなぜ禎子はこんなウソを…?

禎子が明人にウソをついた理由…それは康治が一清に施した、禁断の治療を隠すためです。

康治の禁断の研究『後天性サヴァン症候群』

医師の矢神康治(栗原英雄)はもともと脳の研究をライフワークにしており、とくに『サヴァン症候群』という脳疾患の研究に心血を注いでいました。

サヴァン症候群とは?

脳疾患による知的障害を持ちながらも、芸術や計算能力の面で天才的才能を発揮する人たちを指す。

参考:サヴァン症候群 厚生労働省

康治は伯朗の父・一清の脳治療を続ける中で、このサヴァン症候群に新たな可能性を見出します。

それは『後天性サヴァン症候群』という激レアな症状。康治は一清の死後、この禁断の研究に没頭していくことに…

後天性サヴァン症候群とは?

  • 患者の脳を電気刺激し、人為的にサヴァン症候群の症状を発生させるもの。
  • 先天性との大きな違いは『知的障害が起きない』というメリットがあること。これにより患者は『天才的発想』『計算能力の向上』などの恩恵だけを得ることが出来る。

康治が始めた後天性サヴァン症候群の研究とは、『人為的に天才を作り出す研究』なのです。

康治が後天性サヴァン症候群の研究を始めたキッカケ

矢神康治が『後天性サヴァン症候群』の研究に目覚めたキッカケは、脳腫瘍を患っていた一清に施した”脳への電気治療”です。

康治は一清を患者として引き取りましたが、この時すでに助かる見込みは無く、もはやお手上げ状態。康治は症状を少しでも和らげるため、一清の脳に電気療法を施し、一か八かの症状緩和を試みたのです。

この治療は正規のものではなく、違法スレスレの人体実験に近いものでした。

禎子が康治との出会いについて明人にウソを言った理由は、この人体実験を隠すためだったのです。

人体実験の副作用。一清が天才に!

康治の脳ビリビリ人体実験がまさかの効果を発揮し、脳腫瘍を患っていた一清(伯朗の父)は一時的に絵が描けるまで回復しました。

しかし、のちに一清に思わぬ副作用が出ることに。

治療をキッカケに一清の画風が以前とまったく違うものになり、まるでサヴァン症候群患者が描くような精密な抽象画を描くようになったのです。

サヴァン症候群の絵

一清が死の間際に描いていた謎の絵。タイトルは『寛恕の網』(かんじょのあみ)。当時5歳だった伯朗(妻夫木聡)は、この時の父の絵が大人になった今でも記憶に残っています。

父は当時『頭に浮かんだ図形を描いてるんだ。神様に導かれるように』と息子に説明していました。

自分でも訳が分からず描いていた『寛恕の網』。のちに一清は数学者である親族の憲三(小日向文世)の助言によりこの絵の価値に気づきます。

この絵には数学界最大の難問と言われる”素数の規則性”を表した『ウラムの螺旋(らせん)』という図が潜んでいたのです。

康治が施した脳実験により、一清は数学の天才に目覚めていたのです。

猫の動物実験

一清への脳実験がキッカケで『後天性サヴァン症候群=人為的に天才を作り出す研究』の研究に目覚めた矢神康治。

一清の死後、康治はこの研究をさらに発展させるため、新たな研究対象者を探し始めます。

しかし実験台になってくれる患者と巡り合う機会なんてほぼありません。やむなく猫を使った動物実験をメインとしました。

来る日も来る日も猫の脳に電気をビリビリ…!^^;

【危険なビーナス】原作小説では、この実験映像を幼い伯朗(妻夫木聡)が目撃し、大きなトラウマを抱えることに…。

義父である康治の虐待を疑った伯朗…。この経験が『獣医になって動物を救いたい』という志に繋がっていきます。

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康治(栗原英雄)と牧雄(池内万作)の関係。研究記録の行方はどこ?

栗原英雄の研究記録

矢神康治(栗原英雄)の『後天性サヴァン症候群研究』には一人の助手がいました。康治の義弟にあたる矢神牧雄(池内万作)です。

【矢神牧雄とは?】

康治の義弟で脳の研究者。親族たちからは『ド変人』と煙たがられている。※牧雄は矢神家の先代当主・康之介の後妻の子で、康治は前妻の子。

康治と牧雄は猫を使った実験を繰り返し、その成果をレポートに記録。しかしある時、康治は重大な事にふと気が付きます。『猫で研究を続けても、天才になったかどうか分からなくね?』

そりゃそーです。猫は絵なんて描かないし、計算も出来ないのですから(ちょっとジワるw)

壁にぶち当たった二人でしたが、のちに待望の”人間の研究素材”がやってきます。

この患者は交通事故により脳を損傷し、その後、画家でもないのに複雑な抽象画を描くようになっていました。これは康治が求めていた『後天性サヴァン症候群』の症状そのもの!

【小ネタ】ちなみにこの患者が描いた絵は矢神家の”開かずの間”に保管されています。※患者の妻からプレゼントされた。

研究は終りを迎える。記録はどこに?

康治と牧雄はこの患者を引き取り、さっそく脳実験を開始。…しかし、一清に施したような脳ビリビリ実験はせず、脳波測定や行動データの記録だけに終始しました。

実は一清の死後、康治は『私のせいで彼は死期を早めたのかも…』と自分を責めており、大胆な研究が出来なくなっていたのです。

この患者を最後に、康治は『後天性サヴァン症候群』研究に幕を下ろします。人間が手を出してはならない領域だと気づいたからです。

研究記録は妻の禎子(斉藤由貴)が実家の天井裏に封印。康治の脳実験の内容を息子たち(明人と伯朗)に話すことはありませんでした。

危険なビーナス 栗原英雄の謎のセリフの意味は?

月日は流れ現在。矢神康治(栗原英雄)は重い病に伏し、余命わずかとなっていました(T_T)

【危険なビーナス】原作小説では、行方不明となった明人を捜索する伯朗が康治と面談し、謎のセリフを告げられていました。

『明人に背負わなくていいと伝えてくれ…』

『明人…恨むな…』

『背負うな』とは画家だった伯朗の父・一清が死の間際に描いていた『寛恕の網』を明人が相続する義務はないという意味。この絵には数学会、ひいては世界中を混乱を招く危険が潜んでいたからです。

『恨むな』は伯朗の聞き間違いで、康治は『寛恕の網』に秘められた”ウラムの螺旋”という素数の規則性を表す図の事を言っていました。

康治は『寛恕の網』が公になることで生じる世の中の混乱を危惧していたのです。

研究記録を探す牧雄(池内万作)

康治が病魔に伏すと同時に、義弟の牧雄(池内万作)はあるモノの捜索を開始しました。30年前、康治とともに研究していた『後天性サヴァン症候群』の研究記録です。

牧雄はこの研究をまだ諦めておらず、康治のあとを継いで成果を挙げたいと目論んでいたのです。

牧雄にとってこのレポートは矢神家の財産以上に価値のあるものなのです。

この記録は康治の亡き妻・禎子(斉藤由貴)の実家の天井裏に隠されています。牧雄は見つけることが出来るのでしょうか…?

危険なビーナス 栗原英雄が演じる矢神康治まとめ

  • 康治は35年前に伯朗の父・一清に脳実験を施し、これがキッカケで『後天性サヴァン症候群』の研究を開始。
  • のちに康治はこの研究を闇に葬り、研究記録は妻の禎子が実家の天井裏に隠していた。隠した理由は『子どもたちに康治の研究を秘密にするため』。
  • 義弟の牧雄はかつて康治の助手をしており、研究を再開するため当時の記録を探し続けている。
  • 矢神家の”開かずの間”にあった絵(フラクタル図形の絵)は、康治のかつての患者が描いたもの。

ちなみに矢神康治は悪い人ではありません。トチ狂ったマッドサイエンティストでもありません(牧雄はかなりマッド寄りですが^^;)

脳への実験は、余命わずかの一清をなんとしても救いたいが故に施したものなのです。これは医師のとしての使命感に他なりません。

しかし…結果的にこの研究は、愛する妻・禎子にある悲劇をもたらすことに…。

康治の研究記録はどうなったのか?一清が描いた最後の絵はどこにあるのか?【危険なビーナス】の結末を知りたい方は以下の記事もついでにどうぞ。全ての謎を解説しています。

以上、栗原英雄さんが演じる矢神康治の正体まとめでした。お読み頂きありがとうございます♪

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危険なビーナス 栗原英雄

ドラマ『危険なビーナス』で矢神康治を演じる栗原英雄(くりはら ひでお)さんのプロフィール情報です。

本名:栗原 英雄
生年月日:1965年7月4日(55歳)
出身地:栃木県下都賀郡壬生町
身長:174cm
血液型:B型

参考:https://ja.wikipedia.org/wiki/栗原英雄

略歴:高校卒業後に舞台俳優を目指し上京。劇団四季に入団し『ライオンキング』など多くの舞台に立つ。

退団後は映画やドラマに出演。大河ドラマ『真田丸』、『半沢直樹』などの話題作に出演し注目を集める。

主な出演作:『わろてんか』『沈黙 -サイレンス-(映画)』『TOKYO CITY GIRL(映画)』『男たちの楽園(映画)』他多数。

参考:栗原英雄 the pajama-game

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