東野圭吾原作小説『危険なビーナス』あらすじと解説です。※ネタバレあり
獣医・手島伯朗のもとに突如現れた謎の美女・矢神楓。伯朗の異父弟・明人の妻だと名乗った彼女は、『明人くんが行方不明。一緒に探してほしい』と伯朗に依頼してきます。
莫大な遺産相続人である明人の突然の失踪、弟の嫁への禁断の愛、そしてラストで判明する楓の衝撃の正体…!
芸術と数学、医療を織り交ぜ、『人間が足を踏み入れてはならない領域』に踏み込んじゃった、驚愕のミステリー小説です。
危険なビーナス 原作ネタバレあらすじ:謎の絵の秘密と過去の事件の犯人を解説
『危険なビーナス』原作小説あらすじをザックリとご紹介※詳細なネタバレはこの後♪
莫大な資産を相続予定の矢神明人がとつぜん失踪。妻の矢神楓は明人の異父兄弟・手島伯朗に捜索の協力を求めてきた。
『明人くんが行方不明なんです。一緒に探してくださいお義兄さま!』
\オフショット📸/
実は昨日の #危険なビーナス オフショットには続きがあって、こちらを向いて下さいました😍
手を合わせた #妻夫木聡 さん #吉高由里子 さんの別バージョン😂シャッターを切った後「何これ〜」と爆笑していた仲良しなお2人🤣
現場のお写真もいずれお届けできたら…
お楽しみに🥺 pic.twitter.com/TIV26IvhaO— 明日最終回‼️日曜劇場『危険なビーナス』【公式】 (@kikenna_venus) September 7, 2020
伯朗と楓はセレブ一族・矢神家の跡継ぎである明人が、まもなく死を迎える父の遺産相続がらみで事件に巻き込まれたと推測。矢神家の親族会に出席したり、個別に親族たちと面談し情報収集に奔走する。
しかし…明人の行方は全っっっったく不明のまま。生きているのかすら分からない。
伯朗は捜索のなかで、今は亡き両親の意外な過去、さらに母が残したという『貴重なもの』の存在を知ることに。
物語の終盤、衝撃の事実がすべて明らかとなる。明人が姿を消した理由、謎の絵の秘密、母の死の真相…そして…
楓の意外すぎる正体を…!
とくに楓の正体は『うそーん!』と唸るほどの衝撃です。
原作:東野圭吾
放送:2020年10月11日~
放送時間:毎週日曜 夜9時
主題歌:back number「エメラルド」
参考:東野圭吾 危険なビーナス
危険なビーナス 原作の登場人物
\豪華出演者発表/#日曜劇場 #危険なビーナス のクセのある登場人物を演じるキャストを一挙発表‼️#小日向文世 さん#戸田恵子 さん#麻生祐未 さん#斉藤由貴 さん#坂井真紀 さん#安蘭けい さん#田口浩正 さん#堀田真由 さん
誰が味方で、誰が敵なのか⁉️目が離せない展開にご期待ください👀✨ pic.twitter.com/D4TQyKzqVz
— 日曜劇場『危険なビーナス』【公式】10月スタート! (@kikenna_venus) September 12, 2020
『危険なビーナス』原作小説の登場人物をご紹介♪※()はドラマのキャスト
手島 伯朗 | 矢神 楓 |
---|---|
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矢神 明人 | 矢神 康治 |
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手島 一清 | 手島 禎子 |
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矢神 勇磨 | 矢神 佐代 |
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憲三おじさん | 順子おばさん |
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矢神 牧雄 | 陰山 元美 |
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参考:TBS 危険なビーナス
※イラストは順次追加予定。
他の登場人物
康治の妹…矢神波恵(戸田恵子)
矢神康治の義妹…支倉祥子(安蘭けい)
祥子の夫…支倉隆司(田口浩正)
支倉家の長女・百合華(堀田真由)
↑ドラマ第8話の名シーンw待ち受けor壁紙用などご自由にどうぞ♪(いらねー!)
あらすじ紹介…の前に、手島伯朗と矢神家のややこしい関係を解説(原作)
『危険なビーナス』原作の主人公・手島伯朗(妻夫木聡)のルーツと、華麗なる一族・矢神家とのちょっとややこしい関係を解説(ネタバレあり)
【解説】
●伯朗(妻夫木聡)にはかつて手島一清という画家の父がいたが、33年前に脳腫瘍で病死(伯朗はこの時5歳)
●父の死後、母の禎子(斉藤由貴)は資産家である矢神家の長男・康治(栗原英雄)と再婚。康治は伯朗の義父となった。
●康治と禎子の再婚後、伯朗の異父弟となる明人(染谷将太)が誕生。康治が矢神家の血を引く明人を優遇したことで、伯朗は疎外感を感じることに。
●伯朗は大学入学を機に一人暮らしを始め、矢神家とはますます疎遠になった。
●伯朗は大学2年の時に矢神から母方の”手島”に戸籍を移動。これにより義父の康治は法律上”アカの他人”となった。
●伯朗が大学4年のとき母の禎子が死亡(実家の風呂場で転倒し溺死)。
現在、伯朗と矢神家は法的にも無関係な立場。遺産を受け取る権利はなく、さらに伯朗は10年前の母の法事(七回忌)いらい、康治や弟の明人と会っていません。
危険なビーナス 原作ネタバレ:絵に秘められた謎、犯人の正体とは?
『危険なビーナス』原作小説結末までのあらすじをご紹介♪明人の行方と犯人の正体を解説していきます※ネタバレあり
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物語は獣医・手島伯朗(妻夫木聡)の元に矢神楓(吉高由里子)という謎の美女が現れるシーンからスタート。
楓は『夫の明人くんが行方不明なんですぅ!』と伯朗に相談を持ちかけてきた。
【楓の話】
- 明人(染谷将太)と楓は仕事でシアトルにいたところ、明人の父・矢神康治(栗原英雄)が危篤だと連絡を受け、二人は急きょ帰国。お見舞いにいく当日、明人が突然行方不明になってしまった。
- 明人は楓に『あるミッションでしばらく留守にする。心配するな』と書き置きを残していた。
伯朗はかつて矢神家の一員だったが、20歳の時に籍を抜いており疎遠状態が続いている。異父弟の明人とも10年以上会っておらず、結婚していたことも今初めて知った。
『俺はもう矢神家とは無関係だし』依頼を断わる気マンマンの伯朗だったが、やたら弁の立つ楓に説得され、明人の捜索に協力することになってしまった。
伯朗は美人でスタイル良くてインテリな楓がもろタイプ。弟の妻である彼女に、しだいに心惹かれていっちゃいます。
【ドラマ版と原作との違い】
●ドラマ版では楓(吉高由里子)が歩道橋から突き落とされたり、矢神牧雄(池内万作)がエスカレーターから突き落とされたエピソードがあったが、原作にはそのシーンは無い。
●ドラマの矢神康治は矢神家の自室で療養しているが、原作では病院に入院中。
明人の父・康治の謎のセリフ
二人はまず、明人の父親(伯朗の義父)・矢神康治(栗原英雄)が入院する病院へ。『…お久しぶりです、康治さん』
重い病におかされ余命わずかの康治。意識モーローとするなかで、伯朗に謎のセリフを言った。『明人に…背負う必要はないと…伝えてくれ…』
【謎】康治が言った『背負うな』とは何を指すのか?伯朗は『遺産のことでは?』と考えたが、後に別のものだと判明する。
【判明したこと】楓は明人を『夫』と言っていたが、実はまだ籍を入れておらず、正式な妻ではなかった。
危険なビーナス 原作ネタバレあらすじ:親族会と父の絵
危険なビーナス 原作小説ネタバレあらすじの続き
伯朗(妻夫木聡)と楓(吉高由里子)は矢神家の親族会に出席。ここで入院中の康治が死亡した時に備え、遺産分配の取り決めが話し合われた。(伯朗と楓は”明人の代理”として出席)
楓は『明人くんの失踪に親族が絡んでいるかも』と疑っており、さり気なく事情聴取を開始。
一方、伯朗は康治の”財産が収納された部屋”から妻・禎子(斉藤由貴)の古~いアルバムを発見した。
※禎子は16前に死去した伯朗の母で、康治の妻。
アルバムには母の幼少期や、画家だった前夫・一清(伯朗の実の父)が描いた絵の写真が貼られていたが、一清が死の間際に描いていた『寛恕の網』(かんじょのあみ)という絵の写真だけがなぜか剥ぎ取られていた。
【親族会での謎】
●親族の一人・矢神勇磨(ディーン・フジオカ)が『明人は過去に母親から何か貴重なものを受け取ってなかったか?』と謎の質問を楓にしていた。
●康治が蒐集した美術品の中に『サヴァン症候群患者が描いた絵』があった。この絵の作者は康治のかつての患者。
●母のアルバムから、父が死の間際に描いていた『寛恕の網』という絵の写真だけがなぜか抜き取られていた。
ここで重要なのは、伯朗の実の父・一清が死の間際に描いていた『寛恕の網』という絵の行方。これは物語の結末で明らかになります。
楓から聞いた話『父はサヴァン症候群だった?』
明人の足取りは依然として不明のまま。矢神家の親族からもこれといった情報は得られなかった。
ある日、伯朗は楓から、亡き母・禎子(斉藤由貴)とその再婚相手・矢神康治の出会いのキッカケを聞かされる。
【矢神康治と手島禎子の出会い】
33年前、医師の矢神康治はある画廊で手島一清(伯朗の実の父)が描いた絵と遭遇。
当時、脳の研究をしていた康治は『これはサヴァン症候群患者が描いた絵では?』と興味を持ち、作者の一清に連絡。この時すでに一清は脳腫瘍で死亡しており、未亡人となった妻の禎子が応対した。
この出会いが元で二人は交際をスタート。再婚に至ったという。
『明人くんから聞いた話ですぅ』と言う楓。
これを聞いた伯朗はある違和感を覚える。『父がサヴァン症候群だったなんてこれまで一度も聞いていない。本当なんだろうか…?』
伯朗の亡き父はサヴァン症候群だったのか?これは物語の核心となる重要な謎です。
【サヴァン症候群とは?】
知的障害や自閉症などの発達障害等のある人が、その障害とは対照的に、芸術や計算能力などの分野で偉才を示すこと。
伯朗の楓LOVEがとまらない
伯朗はこの頃すでに楓にゾッコンで、明人の親族・矢神勇磨(ディーン・フジオカ)がちょいちょい楓をナンパしてきて嫉妬&イライラ全開!
禁断の恋に揺れる伯朗を、動物病院の助手である陰山元美(中村アン)が『先生、あまり深入りしないほうが良いですよ』と冷ややかな目でアドバイスした。
伯朗は『弟の嫁だし!』と自分に言い聞かせ、なんとか理性を保とうとしますが…かなりキケンな状態です^^;
明人が実家の鍵を持っていた謎
伯朗と楓は明人のマンションを捜索(明人と楓が暮らすマンション)。
ここで写真立ての裏に隠されていた『母の実家の鍵』を発見し、伯朗は不思議に思った。
なぜなら16年前の母の死後、実家は取り壊されており、今は更地になっているのだ。
【謎】明人はなぜ取り壊された実家の鍵を保管していたのか?しかも隠すようにして。
【小ネタ】明人は南青山のゴージャスなマンション住み(家賃120万)。
母の実家へ
伯朗たちは手がかりを求め母の実家の跡地へ。ブッたまげる伯朗Σ(゚Д゚)!実家は取り壊されてなどおらず、昔のままの状態で建っていたのだ。
『なんで実家まだあるの…?』訳がわからない伯朗。とりあえず実家の引き出しの中にあった家族写真を持ち帰った。
【解説:実家で遭遇した男の正体】
伯朗と楓が母の実家を訪れたとき、家に勝手に入ってきた謎の男と遭遇し緊張が走った。この男の正体は、康治の依頼で家を管理していた近所のオジサン。
【ドラマとの違い】
ドラマ版では伯朗が初めて母の実家を訪れた時、天井裏から『明人の手紙』を発見していた(ドラマ第6話)
【謎】母の死後、実家を取り壊したのは再婚相手の矢神康治(栗原英雄)。当時、彼は取り壊した証拠として『更地になった土地の写真』を親族みなに配布していた。しかしそれは大ウソだったのだ。
なぜ康治はこんなウソを?写真を偽造までして…。
康治が禎子の実家を取り壊さなかった理由…それはこの家に隠された『あるもの』を守るためです。※物語の最後でネタバレ。
康治の謎セリフPart2『明人、恨むな…』
伯朗たちは実家の件で話を聞くため再度 入院中の矢神康治(明人の父。伯朗の義父)のもとへ。ここで意識もうろうの康治がまたしても謎のセリフを言い放った。
『明人、恨むな…』
恨む?明人は誰かを恨んでいるのか…?
【ネタバレ】伯朗はこの時から、『母は事故死ではなく実は他殺で、弟の明人は犯人を恨んでいるのでは…?』と考えるようになった。
両親の過去の真実を知る伯朗
伯朗は親族会で出会った親族の一人・矢神佐代(麻生祐未)が経営する銀座のクラブへ。
ここで伯朗は今は亡き両親と、母の再婚相手・矢神康治(栗原英雄)との意外な接点を知ることに…。
【判明した事実】
●康治はかつて義弟の牧雄(池内万作)と共同で脳の研究をしており、伯朗の父・一清はその患者だったことが判明。
●亡き母・禎子は再婚相手の康治との出会いのキッカケを『一清さんが描いた絵を康治さんが画廊で見つけ、興味をもったこと』と明人に伝えていたが、この話が嘘だったことが判明。本当の出会いのキッカケは、『康治が一清を患者として引き取ったこと』だった。
【謎】佐代は伯朗にこう言っていた。『私の勘だけど、あの楓という女性、ただものじゃないわ…』。一体どういう意味なのか…?
母はなぜ康治との出会いについて明人にウソを言っていたのか?これは後で解説しますが『康治のある秘密を隠すため』です。
危険なヴィーナス 原作あらすじ結末。犯人の正体は…?
危険なビーナス 原作あらすじ解説の続き。物語は結末へ…
弟の明人は今どこにいるのか?母の死は事故じゃなかったのか?何もかもが不明のまま、物語はクライマックスへ…。
終盤、伯朗はかつて矢神勇磨(ディーン・フジオカ)が言っていた『明人は母親から何か貴重なものを受け取っていなかったか?』という謎質問を思い出し、それが実家に隠されているのでは?と推測。
伯朗と楓、勇磨の三人は母の実家を捜索し、天井裏から『矢神康治の脳研究の記録レポート』を発見した。
この直後、伯朗たちは母の実家で意外な人物と遭遇。
この人物こそが明人の行方、母の死の真相を知る真犯人だっだ…!
危険なビーナス それぞれの謎をネタバレ解説。明人の行方・絵の秘密・犯人の正体
物語の流れをつかんだところで、いよいよ核心ネタバレに迫ります。以下の謎を順番に解説。真犯人の正体、弟の明人の行方とは…?
【これまでの謎まとめ】
- 明人の父・矢神康治(栗原英雄)と、伯朗の亡き父・手島一清の関係とは?
- 『明人を恨むな…』『明人に背負うなと伝えてくれ…』病床の康治が放った謎のセリフの意味とは?
- 伯朗の亡き父・一清は『サヴァン症候群』だったのか?
- 取り壊されたはずの母の実家が建っていた理由。
- 母が残した『貴重なもの』の正体
- 明人の安否は?今どこにいる?
- 楓は本当に弟の妻なのか?目的は何なのか?
- 楓と伯朗の禁断の愛は実るのか?
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矢神康治と手島一清の関係をネタバレ
まずは伯朗の亡き父・手島一清と、入院中の明人の父・矢神康治(栗原英雄)の関係からネタばらし。この二人の出会いがすべての始まりなのです。
今から約33年前、医師だった康治はある患者を紹介されました。患者の名は手島一清。禎子(斉藤由貴)の夫で、伯朗の父親です(このとき伯朗は小学生)
【解説】一清を紹介したのは康治の義妹・佐代(麻生祐未)。彼女と禎子は高校の同級生で、同窓会で再会した時、禎子が夫の病気を佐代に相談したことがキッカケ。
当時、義弟の牧雄(池内万作)とともに脳の研究をしていた康治は、脳腫瘍ですでに助かる見込みのない一清を少しでも回復させるため、正規ではない治療を施しました。
それは…脳に電流を流し、症状を緩和するというデンジャーな治療。この『人体実験』がまさかの効果を発揮し、一清は再び絵をかけるまで回復します。
この治療は画家だった一清に意外な副作用をもたらせます。治療を機に一清の画風がガラリと変わったのです。一清は治療後、サヴァン症候群の患者が描くような、精密な抽象画を描くようになりました。
ネタバレ:
●一清の画風がとつぜん変わった理由は、康治が施した脳の治療によるものだった。
●母は生前、『康治さんとの出会いは、彼が一清の絵を画廊で見かけたことがキッカケ』と明人に言っていたが、これはウソ。ウソをついた理由は康治の人体実験を隠すためだった。
その後しばらくして一清は死亡しますが、康治はこの成果をもとにあるダークな研究に目覚めます。それは”後天性サヴァン症候群”の研究。
つまり人為的に天才を作り出す研究です。
この恐ろしい研究が、伯朗の母・禎子に悲劇をもたらせます。
ネタバレ:一清が描いた最後の絵は”ウラムの螺旋”
康治の人体実験により天才に目覚めた一清(伯朗の父)。彼は死の直前まである絵を描いていました。
絵のタイトルは『寛恕の網』(かんじょのあみ)。一清はこの絵を未完成のままこの世を去りますが、問題なのは絵の行方。
なぜ問題かというと、『危険なビーナス』原作の物語は、この絵の行方を追うある男の狂気が悲劇の元になっているからです。
結論から言うと、この絵は一清の遺言により、妻の禎子が実家に隠していました。しかも壁と襖(ふすま)の間に。まるで封印です。
絵を封印した理由…それは…この絵が世に出してはいけない禁断の絵、だからです。
絵の正体
天才に目覚めた一清が、人生の最期に、まるで神の啓示を受けたかのように描き始めた『寛恕の網』。
描かれていたのは無数の点と曲線が精巧綿密に連なる幾何学模様。
一見するとただのゴチャゴチャした模様ですが、実はこの絵には”ウラムの螺旋”という素数の規則性を解明する図が潜んでおり、『素数の謎やリーマン予想を解に導く、数学界を激震させちゃう絵』だったのです!
【ウラムの螺旋(らせん)】とは?
※実際は数は無限に続くので完成しないそうです。
※一清の絵は、このウラムの螺旋をより絵画的にアレンジしたもの。
とにかくスゴイ絵なんです!(←分かってない)
【ネタバレ】康治が『明人に…背負う必要はないと伝えてくれ…』と呟いたのは、遺産のことではなくこの絵をのことを言っていた。世に混乱を招くこの危険すぎる絵を引き取る必要はない、という意味で。
さらに康治が言っていた『明人、恨むな…』という謎のセリフ。これは伯朗の聞き間違いで、実際には”ウラムの螺旋”の事を言っていた。
一清は数学に秀でたある人物の助言により、この絵の価値に気づきます。
『完成してはならない絵』と怯え始めた一清は、死の直前、妻の禎子(斉藤由貴)にこの絵を処分するよう遺言。しかし禎子は夫の形見であるこの絵を捨てられず、実家の壁の中に封印したのです。
一清に助言をした人物…彼こそが絵の行方を生涯をかけて追う人物であり、伯朗の母・禎子を殺害した犯人なのですΣ(゚Д゚)
危険なビーナス:母を殺害した犯人の正体をネタバレ
伯朗の母・禎子(斉藤由貴)は実家の風呂場で転倒して死亡したことになっていました(伯朗が大学4年の時)
しかし事実は違います。彼女を殺害した犯人がいるのです。それは……伯朗の叔父・憲三オジサン(小日向文世)です(禎子の妹の旦那)
犯人は憲三(小日向文世)
33年前のある日、数学者だった憲三(小日向文世)は、一清が描いていた絵を見て衝撃を受けます。『これを世に出したらアカン…!』
この絵には憲三が生涯をかけて研究し続けていた数学界永遠の謎”リーマン予想”を解に導くヒントが隠されていたのです。
【リーマン予想とは?】
ゼータ関数と呼ばれる値がどのような場合に0になるかを探る研究。もし0になる方程式を導き出せば、150年に渡り数学者が夢みていた「全ての素数」を完全に知ることができる。
憲三は一清の死後、絵の行方が気になってしょーがありません。破棄されたのか?それともまだどこかに存在するのか?
未亡人となった禎子にそれとなく絵のありかを聞きましたが、禎子は知らないとすっとぼけます。(ホントは知ってる。封印したのは禎子)。
憲三がヤラカす
諦めモードの憲三でしたが、数年後、再び絵の捜索を開始することに。キッカケは、幼少の明人に見せられた一枚の写真でした。
写真に写っていたのは紛れもなく『寛怨の網』。撮られた日付は一清の死よりずっと後になっていました。『あの絵はまだあるんだ!』オジサンは確信しちゃいます。
ネタバレ:伯朗が親族会で見つけた母のアルバムの中で『寛怨の網』の写真だけが抜き取られていたが、これは絵の存在を隠そうとした禎子の仕業だった。
憲三は禎子の実家に絵が隠されていると考え、夜な夜な忍び込んで捜索を繰り返します。
この時 禎子はすでに矢神家に嫁いでいたので、実家は無人くんです。そうです、不法侵入です。
そして事件はおきた…
16年前のある日、実家に帰ってきた禎子(斉藤由貴)は不法侵入中の憲三とバッタリ遭遇。
二人は揉み合いになり、禎子は転倒して気絶。憲三は事故死に見せかけるため、まだ息のある禎子を浴室に運び、溺死を演出しました。
トチ狂ったマッド数学者・憲三は『これでゆっくり絵を探せる。全ては数学界のため~』と無理くり自己肯定。
その後、憲三は休日のたびに禎子の実家で絵を捜索。妻の目を盗んでは絵を捜索。しかしなかなか見つかりません…。
実家が取り壊される
と、ここで憲三にとって悪夢の展開が!禎子の再婚相手・康治(栗原英雄)が『実家を取り壊した』と証拠写真付きで報告してきたのです。
オワタ…orz絵はきっと康治がゲットしたのだろう…憲三のトレジャーハントな日々はあっけなく幕切れに。
結局、お目当ての絵は行方不明のまま、16年もの年月が過ぎて行きます。
憲三にチャンス到来!
月日は流れ16年後(現在)、憲三オジサンにまさかの展開が待っていました。
行方不明中の明人を捜索していた伯朗が、母の実家で見つけた家族写真を憲三の妻(坂井真紀)に見せたのです。『生前、母から預かってたんだ』とウソをついて。
【解説】ウソをついた理由は、母の実家が取り壊されてなかった事をまだ叔父夫婦に伝えるべきじゃないと考えたから。
モデルガンで遊ぶ幼少の伯朗と明人の写真
この話を聞いた憲三は『はて?』と違和感を覚えます。なぜならこの家族写真は憲三が禎子を手にかけた時、まだ実家にあったのです(憲三は絵を探している時にこの写真を見かけていた)。
ピーンと来ちゃった憲三おじさん。『…もしかして、まだ実家は建っているのでは…?』
憲三はみたび立ち上がります。さっそく禎子の実家に猛ダッシュし、絵の捜索を再開。『今度こそ絶対見つたるかんね!』
ε≡≡ヘ( ´Д`)ノ
【ドラマとの違い】ドラマ版の伯朗は順子にこのウソをついておらず、家族写真も見せていない。ドラマ版の伯朗は母の実家が現存していることを順子に暴露しており、この会話を隣の部屋にいた憲三が聞き、実家が取り壊されていないと知った(ドラマ最終話)。
ネタバレ解説:矢神康治が実家を残した理由
康治(栗原英雄)が親族みなに嘘をついてまで実家を残した理由は2つ。一つは『あの絵を封印したままにするため※』。もう一つは『明人は母の死を他殺と考えていたので、現場となったあの家がいつか証拠物件として役に立つかも』と考えたから。
※康治は絵の価値を知っていた。
ネタバレ”貴重なもの”の正体は?
母が残した”貴重なもの”についてのネタバレ解説
物語の終盤、犯人の憲三(小日向文世)は禎子の実家へ猛ダッシュ!同じころ、伯朗と楓も憲三とは別の目的で実家に向かっていました。
伯朗たちの目的は30年前に矢神康治が研究していた『人為的に天才を作り出す研究(後天性サヴァン症候群の研究)』の記録をゲットすること。
これこそが『母が残した貴重なもの』だと推測したのです。
禎子の実家にやって来た伯朗は(訪れたのはこれで2度目)、天井裏からあっさりレポートを発見※実際に見つけたのは一緒に来ていた矢神勇磨(ディーン・フジオカ)
ついにお宝ゲッーート!!伯朗たちはミッション完了ってことでとっとと帰ろうとします。
ところが…
このとき伯朗は知りませんでしたが、”貴重なもの”とは研究記録ではなく、あの絵の事だったのです。
ラスボス憲三と対峙する伯朗
帰路につく伯朗に、ある違和感が走ります。『…以前ここに来た時、天井裏も調べたけど研究記録なんて無かった。なぜ今日になって記録が出てきたんだ…?』
この研究記録は誰かが仕込んだもの?いったい何のために?伯朗は頭の中で推理します。
→母が残した物はこの記録じゃない?→もしかすると父が最後に描いていたあの絵では?→あの絵を欲しがっている人間がいるとすれば……ま・さ・か…!?
伯朗と楓は実家にUターン。ここで憲三オジサンと鉢合わせ!
伯朗の推測通り、このレポートは憲三(小日向文世)が天井裏に仕込んだもの。
憲三は『レポートが見つかれば伯朗はとっとと帰るはず。その後ゆっくり絵を探そうw』と考え、伯朗たちが実家に来る前に天井裏にそっと仕込んでいたのです。
【補足】この脳研究のレポートは16年前に憲三が見つけており、今日まで自宅で保管していた。
『あなただったんですね…!』伯朗は憲三から全てを聞かされます。母を殺害した犯人が憲三だったこと、絵の数学的価値、そして…
明人を誘拐した犯人が憲三だったことを…!
ネタバレ:明人は生きている!犯人の正体
明人は憲三(小日向文世)がネット掲示板で手配した誘拐犯により拉致されていました。目的は『明人が絵を相続するのを阻止するため』
IQ激高の天才・明人はあの絵の価値に気づくかもしれない…そう考えた憲三は、遺産分配が終わるまで明人を監禁する計画を発動していたのです。
これを聞いた伯朗と楓はとりあえずホッとします。『明人は…生きているε-(´∀`*)フゥ』
この直後、観念した憲三は禎子殺害の罪を伯朗に全力謝罪。まいた灯油に引火し、自ら命を絶とうとしますΣ(゚Д゚)
しかし!憲三はやたら剛力な楓に救われ、なんとか命を取り留めました。
燃えさかる実家…伯朗は崩れた壁の中に『寛恕の網』を見つけます。絵は実家とともに焼き尽くされ、灰と化しました。
逃げ遅れた伯朗は絶体絶命…!そこに謎の男が現れ、伯朗を救出!その人物は…まさかの…
明人でした!!!!!
危険なビーナスの結末。衝撃はここから!
ついに再会を果たした伯朗と明人!しかしまだ多くの謎が解明されていません。
誘拐されていたハズの明人がなぜこの場にいたのか?楓の正体、物語の”その後”など、衝撃の結末をネタバレ解説してきます。
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