【各話のストーリーねたばれと感想】
※第1話はこのまま下にお進みください。
福山雅治さん、藤原さくらさん共演の月9ドラマ「ラヴソング」全話あらすじをご紹介します。※ネタバレあり。
福山さんにとっては2013年放送の「ガリレオ」以来となる連ドラ主演となり大きな話題を呼んでいます。
月9といえばハッピーエンドな恋愛ドラマ!というおなじみのパターンで視聴者の人気をさらっていますが、今回の「ラヴソング」は吃音症という難しいテーマを扱っています。
実は僕も吃音症に苦しんでいた時期があったので、今回のドラマは放送前から注目していました。
ネット上では藤原さくらさんの演技が『やり過ぎ』『わざとらしすぎる』などと言われていますが、僕からみたら『そうそう!そ~なんだよ!』と共感するシーンばかりでした。
ではドラマの感想や吃音症についてご覧ください。
ラヴソング 第一話ネタバレと感想
月9ドラマ【ラヴソング】第1話ネタバレと感想です。
冒頭は福山雅治さん演じるイケてる臨床心理士・神代広平のお色気シーンからスタートします。
ベッドでイチャつく広平と女性。どうやら広平は定住居を持たず知り合いの女性宅を転々としながら生活を送っている様子。
神代広平(福山雅治)のスペック
年齢:44歳
職業:臨床心理士(企業カウンセラーとして自動車整備工場に勤務)
備考:元プロミュージシャン。過去に付き合っていた女性と死別したため現在恋人はいない。音楽とは距離を置いているがギターは手放せずミュージシャンとしての未練がありあり。
広平は企業カウンセラーとして自動車整備工場に勤務しています。といっても毎日ではなく数日おきに勤務している様子。そのクールな顔立ちからかなりモテるようで、
勤務先の女子社員
ティッシュ配りのオカマちゃん(?)
居酒屋で隣り合わせた女性たち
など第一話だけで複数の女性達をとりこにしちゃいました。
そんなモテ男・神代広平ですが、どことなく毎日が退屈そう。これはミュージシャンになる夢が破れたこと、過去に交際していた女性と死別したことなどが関係していると思われます。
しかしある日広平の前に一人の女性が現れ、その後広平は逐一彼女を気にするようになりました。その女性はシンガーソングライター・藤原さくらが演じるヒロイン・佐野さくらです。
年齢:21歳
職業:自動車整備工場勤務
家族:不明(養護施設で育つ)
備考:吃音症を患っており、他人とのコミュニケーションが苦手。音楽とバイクが好き。現在養護施設時代の親友だった真美(夏帆)とルームシェアして暮らしている。
藤原さくらさんは100人を超える応募者の中からオーディションを勝ち抜いてきた猛者。女優デビューがいきなりフジ月9となり大注目されています。
ラヴソング第1話感想:面白かった所
- 福山雅治演じる神代広平が一見クールすぎるのにちょいちょいダメなところ。クッションとかを股に挟まないと寝られないちょっと可愛いギャップに萌える。
- 藤原さくら演じる佐野さくらの演技が良かった。真美(夏帆)の幸せを素直に喜べないさくら。孤児として育った事による『また一人になる』という恐怖や不安に対する描写が上手かった。
- 吃音症の理解されづらい日常をリアルに描いている。初対面の人と話す不安、電話をかける不安、周囲から変に思われたくないという自己防衛としての作り笑いなど、実際に吃音を患っていた僕は大いに共感出来る。
- 夏希(水野美紀)の姉さん肌と密かに広平を想う気持ちにキュンときた。
- 宇崎竜童の安定感。
- 空一(菅田将暉)のDQN感。
- さくらが歌うラストシーンがワンカットで撮影されていてついつい引き込まれた。さくらの表情も良かったが、広平が何かに目覚めるような顔でギターを引く姿も良かった。
ラヴソング第一話 つまらなかった所
- 最終回が予想できる。多分真美の結婚式でさくらが感動のスピーチで周囲号泣フィニッシュ。
- 広平とさくらの歳の差が離れすぎてて恋愛関係になるイメージがわかない。
- タバコ吸い過ぎ。
僕的には吃音というこれまであまり取り上げられ無かったテーマを扱った所や、女優初挑戦とは思えない藤原さくらさんの鬼気迫る演技は非常に好感が持てました(こなれてない感もgood)。
まだ第一話しか見ていませんが、このドラマの行方が『単に吃音という障害を世間に認知させるドラマ』なのか、『障害を乗り越えた先にある明るい未来を描くドラマ』なのか、今後の展開に注目したいと思います。
吃音症とはどんな症状?
さて冒頭でお伝えしたように、実は僕も吃音で悩んでいる時期がありました。レビュー部の皆さんは吃音症について何かご存知ですか?
【吃音症とは】
言葉が円滑に話せない疾病、または障害である。「発語時に言葉が連続して発せられる」、「瞬間あるいは一時的に無音状態が続く」などの症状がある。
吃音の原因には、児童の発達性のものと、後天的なもの(たとえば頭部外傷)が挙げられる。発達性の吃音は、2歳で発症することが多く、成人では0.8?1.2%、学齢期の子供で約1.2%、5歳までの子供では約5%が吃音者であるといわれ、その4分の3のケースは治療の有無にかかわらず時間と共に解決する。
僕の場合吃音を自覚したのが幼稚園に入りたての頃。ドラマと同じように言語聴覚士の診断や治療を受けましたが改善せず、就職してからも苦労していました。
吃音症には以下のタイプがあります。
【症状別による吃音のタイプ】
連声型(連発、連続型)…発声が「お、お、お、おは、おはようございます」などと、ある言葉を連続して発声する状態。
伸発…「おーーーはようございます」と、語頭の音が引き伸ばされる状態。
無声型…「ぉ、……(無音)」となり、最初の言葉から後ろが続かない状態。
難発型…最初の言葉が発声できない症状
ラブソングのさくらさんは連声型と難発型が併発していると思われます。僕の場合最初の言葉が出ない難発型だったので、さくらさんはより重症ですね。
難発型は個人差がありますが、僕は『た行』『ま行』から始まる言葉がうまく言えませんでした。例えば…
- 玉子
- もしもし
- 疲れた
と言おうとしても最初の『た』『も』『つ』の言葉が発声出来ません。
ラブソングではさくらさんが居酒屋の予約をしようと電話をしている時、無理に言おうとして苦しんでましたよね?言おうとどんなに頑張っても言えない時は言えないんです。
ちなみに僕が吃音症で苦労したエピソードベスト3は以下のとおりです。
今となっては笑い話ですが、当時はかなりへこみました^^;
- 高時給のテレアポのバイトを始めたが、電話で『もしもし』が言えなくてすぐクビになった(ノД`)
- 小学校の卒業式で在校生に向けて行うスピーチで声が出なくなり、全校生徒の前で恥をかいた(T_T)
- 交番で道を聞こうとした時声が出ず、怪しいやつが出頭してきのでは?とヤバイ空気になった( ̄― ̄?)
僕もさくらさん同様、電話をする時『もしもし』が言えなくて何度も無言で切った事があります。
相手からしたら無言電話で気味が悪かった思います。
吃音の原因は未だ特定出来ておらず、よって完璧な治療法もありません。
この苦しみはなかなか他人に伝わらず、無理に言葉を発しようとする姿は、他人からすると『なんか顔を引きつらして挙動不審なやつだな』という印象を与えてしまう場合もあります。
さくらさんが会社ではいつも無口でニコニコしていたのは自分の症状を悟られないため、『普通に思われたい。』という意識が働いているのかもしれません。
ラヴソング第一話ありがとうございました!吃音という難しいテーマですが、これから佐野さくらという女の子を演じさせていただきます。ラストの歌うシーンは撮影の時にどう歌えばいいか迷ってる私に福山さんが一言声をかけてくれたからスッと佐野さくらになれました。2話もお楽しみに!!
— 藤原さくら (@MammothSakura) 2016年4月11日
僕が実践した吃音の改善方法
僕は幼稚園から吃音を患っていて、20年以上たった今でも完治していません。でもだいぶ良くなったという自覚はあります。
とは言っても特に治療をしたわけではありません。僕が吃音克服のために意識したことは次のとおりです。
- 発声しにくい言葉を言う時、最初に『えー』『ってゆーか』『いや~』などを付ける。
- 二番目の言葉を意識してしゃべる。
- 違う言い回しを考える
- 開き直る
→言いやすい言葉を先につけるとその後に続く言葉で突っかからずスムーズに言える。
例えば『たまご』という時、『た』が発声しづらいので『ま』を意識して発声する。『た』はほとんど聞き取れない状態になるが、けっこう通じる。
→『楽しいね』と言えない時は『面白いね』や『いいね』など同じニュアンスの言葉でしゃべる。
→どうしても言えなかった時は素直にあきらめる。その後はグチグチ引きずらないで『治療法が無いんだから考えてもしょうがない』と気楽にかんがえる。
そして僕が思う一番の治療法は『言えなかったらどうしようと意識しないこと』です。
僕は今では電話で『もしもし』も言えるし寿司屋で『玉子ちょーだい』も言えます。以前の僕からは考えられない事ですが、これは吃音を意識していない事がすごく大きいと思います。
吃音の人は緊張すると余計に発声できなくなります。『言えなかったらしょうがない』『言えなくてもいつもの事だ』と気楽に構えることが緊張をほぐし、リラックスした状態で会話に望めるようになる、と僕は思います。
ラブソング第1話ネタバレまとめと吃音症について
なんだかドラマの感想というより吃音克服講座みたいになっていまいましたが、ドラマを楽しむためにヒロイン・さくらの症状を知っておくことも必要だと思います。
あまり馴染みのない障害なだけに演技するのも大変だったと思いますが、僕は共感しまくりでした。逆に吃音ではないさくらさんがよくここまで表現したな~っと感心しましたよ。
ちなみにラヴソング第二話では福山さんとさくらちゃんがデートするらしいですよ。次回も楽しみですね!
月9ドラマ ラヴソング その他の感想
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