【テセウスの船】感想と怖かったシーン、タイムパラドックスの考察など。ネタバレあり

『テセウスの船』原作マンガ最終話まで読んだ感想です。※ネタバレが含まれるのでご注意ください。

ストーリーはこちら♪ テセウスの船 原作マンガの結末ネタバレとあらすじ

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テセウスの船 感想

テセウスの船の感想

『テセウスの船』原作マンガを読んだ感想です。

父親が過去に起こした事件の真相解明と、タイムスリップというSF要素を噛み合せた異色の作品『テセウスの船』。面白すぎて怖すぎて、最後まで一気に読んでしまいましたε≡≡ヘ( ´Д`)ノ

加藤みきおというド悪魔の陰謀により、28年もの時を刑務所で過ごすことになった佐野文吾。彼の無念さ、そして加害者家族と非難され続けた心や鈴たちの痛みを思うと、もう胸がキリッキリしました。冤罪も怖いけど、『叩かれて当然』と加害者家族にまで牙をむく群衆もほんと怖い…。

ちなみにこのマンガのタイトルである『テセウスの船』にはこんな意味があるそうです。

クレタ島から生還した英雄テセウスを讃えるため、彼の乗っていた船を後世に残そうとした民たち。しかし修理するうちに古い部品がどんどん新しい物に変わり、完成した船は見た目は同じでも全くの別物になってしまった。

これを最初の船と同じものと言えるだろうか?

物語に重ねると、まず悪の化身・加藤みきおは『テセウスの船』の修復に失敗し、バッドエンドを迎えた民。

愛する鈴との関係を修復するため、過去に戻って第2の計画という”新たな部品”をブッこんだみきお。最後は豪快に自滅してましたね。

余計なことせずに、不満がありながらも鈴と末永く暮らしていけばよかったのに…。2017年に佐々木紀子が文吾の無罪につながる新証言をしようとしてましたが、いまさら判決が覆るかどうかも怪しいですし。

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…まぁみきおの狂気とも言える『理想の鈴を手に入れたい』という想いが、現状維持を許さなかったのでしょうね。

角度を変えれば『みきおの純愛物語』とも呼べそうな本作ですが、歪んだ愛をただただ見せつけられた気分です。

で、みきおの人生の他にも『テセウスの船』の意味と重なるものがたくさんありました。

  • 佐野文吾たちが最後に手にした幸せな人生も『見た目は同じでも最初とは違うもの』
  • 改悪された2017年で出会った心の妻・由紀も『見た目は由紀でも別人』
  • 加藤みきおが手に入れた鈴も『見た目は同じでも欲しかった鈴とは別人』…まぁ鈴は整形してたので『見た目は同じ』とは言えないかもですが…^^;

もはやテセウスの船だらけ(笑)物語とタイトルが見事にリンクしてて『上手いな~』と唸りまくりでした(*^^*)

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テセウスの船の感想:好きなシーン

逮捕されることが決まった佐野文吾が子供たちを心配させないように、警察が来る直前までかくれんぼをしていたエピソードにジーンと来ました(T_T)

息子の心はスラッとした王道イケメンで文句なしにカッコいいのですが、このマンガは『天パ&眉毛つながり気味』の残念な?ビジュアルの佐野文吾がとにかくカッコいい

『逮捕寸前までかくれんぼ』…これは子供たちに向けた”父親”としての文吾の姿です。しかしこの直後、『行かないで…』と泣く妻を『心配すんな』と抱きしめる文吾がいました。これは”夫”としての文吾の姿…。

結婚して子供を授かった時、これまで恋人の延長だった夫婦関係は一瞬にしてパパとママの関係になります。しかし佐野文吾はこの時、パパではなく夫として、妻・和子を抱きしめたのです。

パパとして子を愛し、夫として妻を愛する佐野文吾…。これはもはや”カッコイイ男”の最終形態!僕的に文吾はハン・ソロに並ぶ『理想の父親オブTHE銀河!』(スターウォーズ知らない方ごめんなさい^^;)

それくらい文吾に惚れました(*^^*)

感動のシーンは数しれず。物語の随所で見えた、心と文吾が『やっぱ親子なんだな~』と思えるシーンも感動的でした。

例えば物語の終盤で、文吾や心がかつて庭に埋めたタイムカプセルを掘り起こすシーン。

心は亡き妻・由紀との結婚指輪と家系図をタイムカプセルにカプセルに納めていました。これは未確定な未来を封印し、『今を生きる』ことに全力を注ぐためです。

一方の文吾がカプセルに納めたのも『今を生きろ!過去に逃げるな』と書いたメモ…。

28年後にタイムカプセルを掘り起こした時、当時の二人の思いがシンクロしてたんだと知り、これまた目から大量の汗が…(T_T)オヤコー

他にも『ハーモニカ』のシーンや、『北の国から』で盛り上がる二人のシーンなど、物語が進むにつれ親子の共通点がジワジワ明らかになる展開も、多くの読者をホッコリさせまくったことでしょう。

…まぁこれだけ色々似てる親子なのに、なぜか顔は全然似てないというツッコミどころも、このマンガの上手いところ。

文吾と心の顔がそっくりだと、『心が善人なんだからパパも絶対善人!』というイメージを序盤から読者に与えてしまい、『文吾は凶悪犯かも』というハラハラ感が薄れてしまう…。

心をあえて母親似にしたのは、読者を物語に引き込むための作者様の策略だったのかな~と思ったり(笑)

タイムパラドックスについての考察

タイムトラベル物につきものの『タイムパラドックス(事象の矛盾、逆説)』について少し。

物語を読み終わった後、ある疑問の答えが見つからずドハマリしました。

『心が過去に行って事件を解決』

『ん?ってことは佐野文吾事件は起きないんだから、未来の心が過去にいく話は生まれなくね?』

『ん?ん?心が過去に行かなかったら事件解決しなくね?』

の無限ループ^^; タイムトラベル物にありがちな『鶏が先か、卵が先か』の問題ですね。

同じような現象はタイムスリップを題材にした他の作品にも多く見られ、例えば映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』でもこんな矛盾がありました。

1955年にタイムスリップした主人公のマーティーが『ジョニー・B・グッド』を演奏し、これを参考にチャック・ベリーが『ジョニー・B・グッド』を誕生させた。

この時点で『ジョニー・B・グッド』の生みの親はマーティーとなる。

しかしマーティーは過去に戻る前、チャック・ベリー作の『ジョニー・B・グッド』を聴いて演奏を覚えたはずなので、生みの親はチャック・ベリーとなる、という矛盾。

テセウスの船にしろ、BTTFにしろ、これらの矛盾はどんだけ考えても解決しません。そーゆーものなのです。なので僕のようにパラドックスのドツボのハマった方は、

『真相は創造主(作者様)のみぞ知る』

って考えとけば幸せになれます(*^^*)

感想:でもやっぱり怖い『テセウスの船』

笑いあり感動ありの物語でしたが、それらの対局にあった『怖~いシーン』もまた見どころの一つでした。

いや、加藤みきお、恐ろしすぎます。『MONSTER』ヨハン・リーベルトの道産子ver.と呼ぶべきか。(ヨハンのようなカリスマ性は無いけど、地味なみきおもまた怖い)

あの最凶バイオレンス刑事・金丸さん(ドラマではユースケ・サンタマリアが演じる)を、若干11歳のみきおが葬ったと知った時の衝撃はヤバかったです…((((;゚Д゚))))

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特にガクブルだったのが、『未来のみきお』と『過去のみきお』の会話シーン。

11歳みきお『今までで一番楽しかった事、何?』

39歳みきお『千夏ちゃんをやった時かな…』

11歳みきお『僕も同じーwww』

分かり合うサイコパスたち…。この全然ホッコリしない邪悪な談笑シーンを見た瞬間、正月気分が吹っ飛んでなんか死にたくなりました…orz

加藤みきおという存在

みきおはなぜこんなド悪魔に育ってしまったのか?ヒントになりそうなバックボーンの描写がチラホラありましたね。

●11歳にして両親がいないこと…。

●新聞配達員の長谷川翼にイタズラされた過去がある事…

●母の夢を見てうなされていたこと(虐待?)…。

うーん、僕は正直、こんな同情を誘う背景は知りたくなかった…。21人もの犠牲者を出したみきおに『辛い幼少期を過ごしたから』という”言い訳”を与えたくないのです。

それより”みきおは生まれながらの悪だった”と考えたほうが、環境や周囲の人間がこんなモンスターを誕生させたと思うより、まだ諦めがつく気がします。

佐野文吾は『生まれながらの悪人はいない。』と心に語っていましたが、加藤みきおはその言葉を全否定する存在だったのかな~と、物語を読み終わって、そう思いたい自分がいました。

他の怖いシーン

で、怖いシーンは他にも盛りだくさんでした。

妙なアート感がある、あの不気味な絵

闇から鈴を見つめるみきお…

随所で登場したどアップの目(この漫画は目が怖い。ページめくったら目のドアップとか止めて^^;)

昔は美人だったさつき先生が28年後にほぼ魔女だったこと(怖さ通り越して笑えたけどw)

などなど…。

原作未読の方はぜひ夜中に一人で読んでみてください。トイレ行けなくなりますよ((((;゚Д゚))))

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ドラマ化決定!

この超絶ホラーマンガ?のドラマ版が日曜21時からお茶の間に流れるそうです。毎週日曜はトラウマタイムになりそうな予感…^^;

しかも加藤みきおを演じるのが怪優・安藤政信さん。いや、マジでシャレになりません。εε≡≡ヘ( ´Д`)カルロスゴーン

ドラマ版の結末は?

原作のラストカットは『少年A』として街をさまよう加藤みきおでしたが、ドラマはどんな結末を迎えるのか?出来れば後味良く、2017年から来た心が生き残る結末であってほしいかな…。

父の無実を証明して、無事2017年に帰還。そこでは妻も生きていて、生まれたばかりの赤ちゃんと幸せに暮らしていく…。こんなどハッピーなエンディングも見てみたいです。(ただそれだと『テセウスの船』の意味が薄れちゃうかもですが^^;)

僕的に主演の竹内涼真さんは田村心のイメージにぴったりです。ドラマ版がどんなふうに仕上がるのか楽しみですね~(^^)

以上、『テセウスの船』の感想をお届けしました。最後までお読みいただき有難うございます~♪

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