2018年10月11日スタートのドラマ「黄昏流星群」の原作レビューです。ネタバレが含まれるのでご注意ください。
出世の道を閉ざされた大手都市銀行の支店長が、スイスへのヤケクソ旅行中に出会った一人の美女。男は日本にいる妻子を忘れ、猛アタックを仕掛けてしまいます。
帰国した2人は半年後に運命の再会を果たし交際がスタート!夫の不審な行動に浮気を疑う妻、そして結婚を控えた一人娘もドン引き必死の秘密を抱えており…?
『人生をもう一度輝かせたい』と願う中年の男女が織りなす、かなりヘビーなラブストーリーです♪
黄昏流星群 原作ネタバレと結末までのあらすじ
「黄昏流星群」の原作情報や登場人物、結末までのあらすじをご紹介します。※ネタバレあり。
原作…弘兼憲史
脚本…浅野妙子
音楽…得田真裕
主題歌…平井 堅「half of me」
演出…平野眞、林徹
制作著作…フジテレビ
参考:https://ja.wikipedia.org/wiki/黄昏流星群
黄昏流星群 原作
ドラマ『黄昏流星群』は漫画家・弘兼憲史氏による同名マンガが原作となっています。コミックスは2018年10月時点で58巻まで刊行されており、現在も小学館「ビッグコミックオリジナル」で連載中。
2002年に「星のレストラン」(原作コミック第4巻収集)と「同窓会星団」(第5巻収集)が映画化されています。
原作マンガは数話~まる1巻で完結する短編オムニバス形式で、佐々木蔵之介さん主演の2018年ドラマはコミックス第1巻に収集されたエピソード『不惑の星』がベースになっています。
黄昏流星群 登場人物
黄昏流星群『不惑の星』の登場人物をご紹介します。
瀧沢 完治…佐々木蔵之介
(原作は盛本芳春)。大手都市銀行の支店長。仕事一筋に生きてきた完治だったが、突如出世コースから外されてしまう。
瀧沢 真璃子…中山美穂
完治の妻。夫を献身的に支える専業主婦。
瀧沢 美咲…石川恋
(原作は盛本美咲)完治と真璃子の一人娘。
日野 春輝…藤井流星
弁護士。美咲の婚約者。※原作では大蔵省勤務の官僚という設定。
目黒 栞…黒木瞳
(原作は目黒誠子)スイスで完治と出会った女性。完治と禁断の恋に堕ちてゆく。
参考:フジテレビ「黄昏流星群」
黄昏流星群 ネタバレ感想
黄昏流星群『不惑の星』の感想です。
弘兼憲史作品らしい、なんとも強欲なキャラばかり!というのが第一印象^^;
人生半ばを過ぎた”オトナの男女”に訪れた運命の出会い。妻子との関係が冷え切っていた主人公の完治は『最後にもう一度、燃えるような恋にのめり込みたい』という気持ちを抑えきれず、スイスで出会った栞との恋愛にドハマリしてしまいます。
『いい年したオッサンが何やってんの!』とツッコミたいトコですが、『終わりが見えかけた残りの人生を、座して死を待つだけの消化試合にして良いのか?』と自問自答する完治の気持ちもよくわかります。いい年したオッサンになったからこそ、残り人生を心の声に従って生きてみたい…社畜のごとき人生を歩んできた完治だからこそ辿り着いた境地なのでしょう。
きっと完治と真璃子も始めは『燃えるような恋』から結婚に至ったはず。しかし何かのきっかけで思い描いていた理想の結婚生活は崩れ始め、いつしかカタチだけの家族という体をなしていた…。完治の不倫は許されるものではありませんが、そこに至った経緯を考えると、離婚もやむなしだったのかな~と。真璃子も夫の銀行員としての肩書にすがりついていただけのように見えますしね。
二人は別れるべくして別れた。もしこれが運命なら、新たな人生に歩みだすという結論はお互いにとって良いことだったのかも知れません。離婚を突きつけた真璃子は財産を手に入れ、完治は新たな恋に突き進めた。お互いが長い夫婦生活の退職金のようなものを手にし、わだかまり無く『キレイに精算して』別れられたのだから。
最期の輝きを求め、黄昏の空に飛びこんでくる流星群…。
完治は暮れゆく黄昏に飛び込み、最後の輝きを求めた。その結果、これまで得ることの出来なかった幸せを掴むことが出来ました。彼の生き方を『身勝手な欲望丸出し不貞オヤジ』ととるか、『いや彼は悶々窮々とした同年代の我々に希望を与えてくれたヒーローだ!』と取るかは、読者の年齢や性別、人生観によって大きく異なるのでしょうね。
弘兼憲史作品について
ちなみに僕も大ファンである原作者・弘兼憲史氏の作品には、綺麗事を排除した生々しい男と女の関係が描かれてるものが多くあります。そこには『不倫』や『浮気』といった非倫理的行為が空気のように当たり前に存在しています。一人の人間を描く時、『性』は切り離せないもので、そこにこそ真実があるからです。そして同氏の作品に登場するキャラクターは老若男女みな『性』に貪欲です(笑)いろいろ元気なんですw
なので『弘兼作品慣れ』してる方は、完治を見て不潔!と思う人は少ないでしょう。『人は間違いと知りつつ不貞に走る残忍で悲しい生き物』と理解しているからです。それよりも『オッサン元気だな!』と思えてくるのです(笑)
『好きな女と暮らして、どちらか一方がどちらかの死を看取ることができるなら、それに勝る幸せはないだろう』
『いくつになっても恋はステキなものだ』というポジティブなテーマの裏に、人生の終焉をどう迎えるかという重めのテーマが潜んでいました。ここがこの作品の眼目だったのでしょう。
地位や名誉や財産は手放す事になりましたが、ラストでチラッと見えた好きな女性と楽しそうに過ごす完治の姿から、最後の黄昏を幸せに過ごすヒントをもらった気がします。
黄昏期を迎えた中高年さんにぜひおすめしたい漫画です。
以上、黄昏流星群『不惑の星』ネタバレあらすじ感想でした~♪
黄昏流星群へのコメント
『黄昏流星群』へのコメント一覧です。(原作、ドラマ共用)
流星:より
2018/11/22 22:29
今日はいい夫婦の日ですけど、ドラマはすごい内容でした…。結末が全く読めませんね(汗)みぽりんが焼いたパン食べたい!真璃子と春輝には幸せになってほしいな~と思います。
匿名:より
2018/11/18 2:29
弘兼憲史作品らしいアラフィフ男女の生々しい恋愛にハマっています。原作と比べて主人公とヒロインが美男美女すぎるかなぁと思いますが、コミック版にはない要素がいろいろ肉付けされてて結末を知っている自分も楽しんでします。人生最後の黄昏時をどう過ごすか…?これは永遠のテーマですね。。地位や名誉にすがって愛なき最期を迎えるのか?それとも全てを投げ出して愛する人と最期の時を迎えるのか?このマンガを読んで、不倫は悪いと知りつつも完治のように生きたいな~と思いました。
匿名:より
2018/11/1 08:26
ドラマ版は原作であまり描かれていなかった妻のエピソード(過激なw)が見れて面白いです。人間ドラマというよりはサスペンス寄りなのかな…。佐々木蔵之介ファンなので毎回楽しみです♪
たそがれ:より
2018/10/31 20:28
ある程度の年齢に達し、人生の最後の黄昏時を華々しく生きたいと願う気持ちは大いに共感できますね。若い人よりも年配者の方がこのドラマにのめり込めると思います。スイスで運命の出会いってちょっとロマンチックすぎる気もしますが、ステキですね(*´ェ`*)
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たそがれりゅうせいぐん:より
2018/12/6 6:21
弘兼作品はどの漫画も面白い。特に黄昏流星群はアラフィフ世代の私にとってグッとくる作品です。他人を顧みない大人たちの自分勝手で汚い恋…そんなことは百も承知のうえ、それでも人はトキめき無くして生きていけない罪深き生き物なんですね。人生最後の黄昏時は、最後に笑ってあの世に行くための大切な時間なのだと教わりました。