『テセウスの船』の”謎の霧”とタイムスリップについての考察です。
主人公・田村心をタイムスリップさせまくる謎の霧…。コイツの正体はいったい何なのか?原作マンガより解説します。
※この記事には原作マンガの結末に関わるネタバレが含まれます。
※真犯人の名前はネタバレしてません。
テセウスの船の霧を解説
『テセウスの船』の作中でたびたび発生する謎の霧。霧に包まれた主人公の田村心(竹内涼真)はタイムスリップを繰り返し、現代と過去を行き来します。
霧が最初に起こったのは原作マンガ第1巻です。
2017年。主人公の田村心は、父・佐野文吾(鈴木亮平)が1989年6月に起こした毒物事件を調べるため、北海道音臼村にやってきました。事件現場となった音臼小学校の跡地に佇んでいると、突然あたりが真っ白に!
『なんだこの霧…?』と驚く心。1m先の視界もままならず、ホワイトアウト状態…。
霧が晴れると、心は事件が起きる約半年前の1989年1月7日にタイムスリップしていました…Σ(゚Д゚)
1話❄️ありがとうございました。❄️
家族の愛を取り戻すために…
最終回まで突っ走ります
みなさん
最後まで応援宜しくお願いします🙏※良い子みんな…。雪山はしっかりダウン着て、スノーシューズ履いて帽子かぶって手袋つけて挑んでくださいね。
心さん より。#テセウスの船 pic.twitter.com/hMD8jzFywM
— 竹内涼真 (@takeuchi_ryoma) January 19, 2020
霧によるタイムスリップは全部で3回
『テセウスの船』原作マンガでは全部で3回この霧が発生し、そのたびに田村心は『過去→現在→過去』とタイムスリップしていきます。
- 最初の霧は上記の解説の通り2017年→1989年1月にタイムスリップ。
- 2度目の霧は1989年2月に発生。心が若き日の佐野文吾と出会ってから約1ヶ月後です。心は文吾に『自分は未来からあなたの息子』とカミングアウトした直後に霧に包まれ、現代(2017年)に戻ってきます。
- 3度目の霧は物語の終盤。心が2017年である人物と格闘している時に起こりました。この時は毒物事件が起きる4日前の1989年6月20日にタイムスリップε≡≡ヘ( ´Д`)ノ
※ドラマ版の舞台は2017年ではなく2020年。
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いったいこの霧の正体は何なのか?以下 考察となります。
霧の正体を考察
原作マンガでは最終回を迎えても霧の正体は明かされませんでした。なぜ霧に包まれるとタイムスリップするのかも不明のままです。
しかし、ヒントとなるエピソードがあります。それは物語の舞台である音臼村に伝わる『お稲荷様の神隠し』という神話です。
- 音臼村には『霧が出た日はお稲荷様の神隠しにあう』という古い言い伝えが今も生きている。
- 村人はお稲荷様を祀るため、毎年1月7日に子供たちがキツネのお面をつけて山に入り、お供え物をする行事を行っている。
ドラマでもキツネのお面がたびたび登場していましたね。
お稲荷様を祀る像
【お稲荷様とは?】
稲を象徴する穀霊神・農耕神。稲荷大明神、お稲荷さんともいう。近世には京都の伏見稲荷を中心とする稲荷信仰が広まり、狐塚に稲荷が祀られるようになった「稲荷」とは食物の神、キツネ(御食津神)、油揚げ、などを指す言葉。
【神隠しとは?】
人がある日忽然と消え失せる現象。神域である山や森で行方不明になったり、街や里からなんの前触れも無く失踪することを、神の仕業としてとらえた概念。
参考:https://ja.wikipedia.org/wiki/神隠し
お稲荷様の行事が毎年行われる日は1月7日。
そして田村心が初めてタイムスリップした日も1月7日。
これはもう何か関係があるとしか思えませんねー!
霧の正体はお稲荷様の祟り?
心がタイムスリップした1989年1月7日、実は村ではお稲荷様を祀る行儀は中止になっていました。昭和天皇がご崩御されたからです。
つまり1月7日は絶好の神隠し日和だったということ。お供え物をもらえなかったお稲荷様は大手を振って”祟り”を起こせるのです。
このチャンス日にタイミング良く音臼村にやって来た心。さっそく霧に包まれ神隠し(タイムスリップ)にあいます。
ただ、この神隠しは心を祟るものではなく、ある別の意図が潜んでいた可能性があります。
考察:霧の正体は村を救うためのものだった?
これはただの考察ですが、お稲荷様が心をタイムスリップさせた理由は、音臼村の名誉を回復するためだったのかもしれません。
佐野文吾の事件後、約1200人いた音臼村の住人ほとんどが村を出てしまい、事件が起きた小学校も取り壊され、村は壊滅状態になっていました。
村の守り神であるお稲荷様は、さぞかしガッカリした事でしょう…(ToT)
どーにかして音臼村を復活させたい…。そう思っていたある日、田村心が音臼村に現れます。父・佐野文吾の事件を調べに来たのです。
心に目をつけたお稲荷様は霧を発生させ、過去にタイムスリップさせます。心ならきっと毒物事件の真実にたどり着き、音臼村を救ってくれると考えたのです。
その結果、心は音臼事件を未然に防ぐことに成功。これにより歴史が変わり、音臼村は元の平和な村に戻りました。お稲荷様は大喜びです(*^^*)
心の家族も無罪放免となり、お稲荷様の『神隠し』は双方にウィンウィンの結果をもたらせました。
もしかすると1月7日に心が音臼村にやって来たのも偶然ではなく、村を救いたいと願うお稲荷様のお導きだったのかもしれませんね…。
テセウスの船 霧の正体まとめ
- 霧の正体は『お稲荷様の神隠し』という考察。
- お稲荷様の目的は音臼村を元の平和な村に戻すこと。そのために霧によるタイムスリップで心を過去に送った。
いかがでしたか?
『神隠し』と聞くと怖いイメージがありますが、実際に体験した人が実は過去や未来にタイムスリップしていたと考えると、神話とSFがミックスしたみたいでちょっと面白いですね。
霧の正体は原作マンガでは明かされませんでしたが、意味ありげに『お稲荷様の神隠し』のエピソードが描かれていたことから、何らかの関係がある気がします。
ドラマ版では霧の正体は明かされるのか?今後の展開が楽しみですね♪
以上、『テセウスの船』謎霧に関するネタバレと考察をお届けしました。お読みいただきありがとうございます♪
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